ハンドメイド作品を販売する時に
悩むのが販売する値段の設定です。
- 高すぎる値段では誰も買ってくれない
- 安すぎる値段だと赤字の可能性も...
ハンドメイド作品の値段は自分自身で自由に決める事ができるので悩んでしまいますよね...
ハンドメイド作品を販売する上では『適正な値段』を知る事が大切です!
販売する際の『適正な値段』の決め方についてお伝えします。
なんとなく...ではなくしっかりと計算して決めていきましょう!
目次
ハンドメイドの販売価格の基本!原価、利益とは?
ハンドメイド作家を目指す方で赤字でもいいから作品を作りたい!と思う方はいないと思います。
ハンドメイドの活動を続けるためにも、利益を出すことはとっても大切!
まずは基本を理解して値段を決める事が重要です。
販売価格の基本は「販売価格ー原価=利益」
販売価格:作品を販売する時の価格
原価:商品を作るのにかかった費用の合計
メモ
例
販売価格が3,000円 原価が1,000円の場合
利益は2,000円になります。
3,000-1,000=2,000
原価に含まれるものは何?
原価に含まれるもの
- 材料費
- 梱包材代
- 人件費
原価に含まれるものについて細かく見ていきましょう
材料費
作品を作るのにかかった材料や部材の費用。
アクセサリーパーツや布代などの素材はもちろんのこと、接着剤や着色料などの「消耗品」も含めることを忘れないようにしましょう!
接着剤などの消耗品は、1つの作品に使う量は少ないですが作品作りには欠かせないものですのでしっかり原価として計算しましょう。
細かく計算するのが大変であればざっくりとした計算でもOK。
例:1つ500円の接着剤が20回でなくなるのであれば、1つの作品に25円を材料費として加算します。
使う消耗品が多い場合は、一度消耗品の原価を計算して
同じような作品に対し消耗品として100円を加算するなど自分のルールを決めておくのもありです。
梱包材(ラッピング)代
梱包材は大きく2つ
- ハンドメイド作品をラッピングするための資材費
- 発送するための梱包費用
意外と高い梱包材ですので、梱包材代はしっかりと原価に含めましょう。
ラッピングに使うリボンなどは消耗品と同じ考え方で計算しましょう。
例:25mのリボンを1回1m使うと25回分。1つの作品に20円の梱包材をプラスしましょう。
作品を販売する際にはどのような箱で発送するのかもしっかり考えましょう!
人件費
ハンドメイド作品の制作に費やした時間(作業代)が人件費。
作業代は「時給換算」すると計算しやすくなります。
例:10個の作品を作るのに1時間費やしたら、1時間分の時給で換算し10で割ります。
時給を決めるのは難しいですと思いがちですが、厚生労働省が公表している最低賃金を参考にしてみましょう。
ちなみに、令和元年度の全国平均最低賃金は901円です。
見落とさないで!ハンドメイドサイトの販売手数料
Creemaやminneなどのハンドメイドサイトでは
販売した商品に対して販売手数料が掛かります。
販売価格を決める際には、利益から手数料が引かれる、
ということも忘れてはいけません!
参考
- Creema手数料・・・11%(税込)
- minne手数料・・・10.56%(税込)
サイトが集客してくれるので広告費と考えれば安いけど...
ハンドメイド販売価格の具体的な決め方
販売価格を決める計算方法は色々ありますが、
私が試した結果、
ハンドメイド作品の販売価格を決めるのに適していると思った方法を2つ紹介します。
原価率から販売価格を決める
作品を作って販売する際には、色々な費用がかかっています。
しっかりと利益を得るためには、原価を考えて販売価格を決定する必要があります。
一般的に「販売価格の原価は3割」と言われています。
ハンドメイド作品を販売する場合も、
利益を考えて値段を付けるのなら原価は販売価格の3〜4割にしましょう。
例:原価 1000円の場合
1000÷3割(0.3)=3,333円
競合を見て決める
ハンドメイドサイトには数多くの作品が出品されています。
その中で売れ筋の作品の販売価格をチェックしていきます。
自分が販売しようと思っている作品に近い作品がいくらで販売されているのか確認してみましょう。
「思ったよりも高く販売されている」こともありますが、
「思ったよりも安く販売されている」ことも多々あるかと思います。
その際は、使われている素材やクオリティを見ることも重要です。
この価格では利益が出ない...
と思った時は原価の仕入れなどを見直す必要があるかもしれません。
競合をみて価格を決めるメリット
実際にお客さんが購入している値段なので、売れる確率が高い。
競合をみて価格を決めるデメリット
仕入れが安くできないと利益が出ない可能性が高い。
価格が同じだと競合の作品より目立つ事が必要。
運営元に相談する
どうしても価格の付け方がわからない時は、ハンドメイドサイトの運営に相談するのがおすすです。
運営元は作家さんの気持ちもよく理解してくれていますし、親身になって相談に乗ってくれます。
minne
minne LABのスタッフは、価格設定の相談から、販売方法や撮影方法についても相談に乗ってくれます。
見学は予約不要ですが、スタッフとのご相談や撮影利用を希望する場合は予約が必要です。
販売方法や場所によって値段を変更してもOK?!
ハンドメイドサイト、委託販売、イベント出店
ハンドメイド作品を販売する場所は色々あります。
ハンドメイドサイトなどインターネット上で「3,000円」として販売したものを、
販売イベントや委託販売でも同じ価格で販売すると利益が殆どなくなってしまう可能性も....
それは、販売手数料やコストが異なる事が原因です。
販売コストの違い
ハンドメイドサイト
ハンドメイドサイトで販売する場合の販売手数料
- Creema手数料・・・11%(税込)
- minne手数料・・・10.56%(税込)
- Iichi手数料・・・20%
委託販売
委託先や契約にもよりますが、販売手数料は30%以上が主流です。
レンタルBOXでの販売する場合は、
レンタルボックス料+販売手数料(10〜30%)
委託販売先、レンタルBOXへの発送コストも考慮する必要があります。
イベント出店
イベントに出店する場合は出店料がかかります。
イベント出店料は3,000〜10,000円が相場です。
ディスプレイ用の什器、椅子、電源を借りるならレンタル料。
交通費などもかかるため、トータルでは販売コストが一番高くなる場合が多いです。
販売場所ごとに値段設定は変える?
販売する場所によって販売にかかる経費が変わってくる事がわかったと思います。
販売コストを価格に反映させて販売しないと赤字になってしまう可能性が高くなってしまいます。
そのため販売場所ごとに販売価格を見直すことをおすすめします。
- ハンドメイドサイトで販売する値段
- 委託販売で販売する値段
- 販売イベントで販売する値段
場所ごとに販売コストを反映させて販売価格を設定しましょう。
ハンドメイド作品が好きなお客様は、販売場所ごとに値段が変わることにも理解がある方が多いす。
「販売価格を変えたらお客様に怒られてしまうかも...」とそこまで心配しなくても大丈夫です。
心配な場合は販売する場所ごとに作品を変更するという方法もあります。
思ったよりも利益が出ない理由
販売価格について説明してきました。
ハンドメイドって原価が3割ならたくさん利益が出る!
ちょっと儲けすぎかな??と思われるかもしれませんが
実はそこには落とし穴があります。
作った作品が必ず売れるとは限らない
私はハンドメイド販売を初めて5年以上になりますが、
実は販売したけれど思ったように売れなかった作品もあります。
売れても10個販売予定で材料を揃えても3個しか売れなかったら...赤字です。
仕入れにロスが出てしまう
材料を全て使い切るのは困難でどうしてもロスが出てしまいます。
例えば、アクセサリーパーツでも入数が違っていたり、使う数量によってどうしても余ってしまう材料が出てしまいます。
原価計算にはこのロスの部分が反映されていないので、原価計算で出した利益が丸々手元に残るわけではありません。
そのため、利益がしっかり出るように計算する必要があります。
道具や勉強代などの代金が反映されていない
道具
ハンドメイドをする際には色々と道具を揃えると思います。
布製品の作品を作るならミシンなど、大きなものでなくてもハサミやペンチ、グルーガンなど
多くの道具が必要になると思います。
勉強代
ハンドメイド作品を販売する際に資格を取得したり、講習を受けたり、本で学んだりと勉強する方もおおいと思います。
趣味で作る際には気にならなかったことも、販売するとなると気になることが多いですよね。
勉強代は基本的には原価に含まれませんが、ハンドメイドを販売するのには大切なことです。
利益をしっかり確保して、さらに勉強ができるようにしましょう。
まとめ
多くの作家さんが悩み、
ハンドメイド活動を続けるためにも大事な「販売価格の設定」。
周りの状況を確認しつつ、しっかりと計算して利益が手元に残るようにしましょう。